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内科医   桃山容子  DuPage Medical Group

体と運動

皆さんこんにちは。

厳しい寒さの中、いかがお過ごしでしょうか?

 

今年はユタ州の冬季五輪や日韓ワールドカップなどスポーツに関心の集まる年ですね。

最近、「運動はちょっと、、、」と敬遠する方が老若男女問わず多くなっています。ぎっくり腰や関節痛など、何かをきっかけに運動しなくなった、ということはよく聞かれます。日常、自動車に頼る生活やコンピューターの仕事が続くと、どうしても腰が重くなってきますよね。以前は毎日階段を上り下りしたり、庭の掃除をしたりなど体を動かすことが当たり前だったのに、最近は楽しいテニスやゴルフに行くのもつらい、なんていう方もいらっしゃるのではないでしょうか。

では運動は身体にどのような効果をもたらすかを簡単にご説明しましょう。

まず運動は血液循環を良くします。最近発表された論文にもありますが2030分の軽い散歩で、高脂血症、高血圧の人やそれらの家族歴を持っている人の心筋梗塞の発生率が減ることがわかっています。糖尿病の予防にも散歩は効果的なので、最近は米国心臓学会や糖尿病学会でも歩くことを勧めています。

年をとると骨がもろくなり、骨折の危険が高まります。高齢の方が骨折すると寝たきりの原因となるため若い時から予防したいものです。また、高齢の方ほど腰痛、膝関節痛などの訴えを多く耳にします。筋力をつけることで骨折の危険が減り、関節への負担も減るため軟骨が擦り減るのを防ぎ、結果的に関節痛の解消につながります。肩、膝、足首に痛みをよくお持ちの方はその周りの筋力を強くするとよいでしょう。腰痛でお悩みの方は背筋と腹筋をバランス良く強化することによって腰椎への負担が少なくなります。

それから運動はストレス解消になります。脳への血液循環を促し、神経を刺激することでエンドルフィンというホルモンが分泌され気持ちが高揚します。そして深呼吸をすると体に溜まった二酸化炭素を放出し、より新鮮な酸素を脳に供給することになります。また友達や家族、同僚と一緒に集まって行うことでより楽しいものになりますし、ゴルフ場など日常生活と異なるところに身体を置くことで心が休まりますよね。

このように運動はあらゆる臓器の循環を促し、代謝がよくなるため成人病を防ぐことができます。さらに免疫力がつくことで癌予防にもつながるので、このスポーツに注目の集まる時期を機会に、毎日少しずつ体を動かしていくことをお勧めします。

Happy Olympics

(2002・2)

 

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